うーん

たまらなく不安になってしまう時がある。自分という人間が今まで得なかったものを他人は当然持っていて、経験していないことが足を引っ張る状況になった時だ。派手な場所には行ったことがないしその頃流行っていたものを逐一追っていた自信もない。恋愛においても何もわからない。こういう動作は人を惹きつけるだとか好かれるとか、他人が自分をどう思っているかも感じ取れない。生きにくい。生きにくいと思ってしまうことが多々ある。広がった差はもう縮めることができないのではないか。

 飄々と今まで生きてきたつもりだった。得てないモノを惜しがったり、選べなかった道を後悔したこともあまりない。でもそれは間違いで、私には取りこぼしてきたもの1つ1つを丁寧に拾い上げて自分のものにしようとする作業が必要だったのじゃないかと思い始めた。私はいつもどこか少しだけズレのある人物を愛していて、周りにはそういう人ばかりだった。時間通りに行動することが難しいね。これって少しやだね、これは楽しいね、困ったねとか感情を確かめ合っては生きにくい環境を笑っていた。

 けれども私が持っていないものを当然のように持っているような人達と関わることが増えた。それはきっと良いことで私にとっても楽しいことなのだった。しかしやはり冒頭の通り考え込んでしまう。わたしはやはり取りこぼしてきたものが多すぎるのだろうか。周りと比べておかしい人間なのだろうかと。中学生のような悩み事を20を超えてからしてしまっている。 

 みんなに心配されているのだろうか。

うーん、でも私はまだ昔読んだちゃおの漫画のヒーローの名前をみんなで唸りながら思い出したいし、爪楊枝の先とかメニューの端っこにあるイラストになぜか目が離せなくなって顔死んでいるよ、変わってるねなんて言われたとしても、自分がしたいことをしたい。

 もしわたしが5.60代になって実りのない若い時代だったと嘆いたとしても(そんなことにはしない)嫌な男と付き合ってそれを後悔したとしても、全部全部わたしの痛みだ。他人に勝手に想像される筋合いなんてないのだ。

 

なんてね、テスト勉強しよう