地獄でなぜ悪い、感想

カオス、という感じの映画
友近のアクの強い演技が良い。
長谷川博己さんが楽しそうにしているのも良い。残酷な描写を挙げたらキリがないけれどもこの映画はポップだ。二階堂ふみさんはセクシーでキュートで男の人を夢中にさせちゃう人である。星野源さん演じるコウジがコカインまみれになって幸せそうな顔をするシーンはゲラゲラ笑ってしまった。友近が出所した時に全員死んでいるなんて冗談じゃないだろうなあとは思うけども。長谷川博己の狂った笑い声は彼の映画を愛する心がキシキシしてる感じ。全力歯ぎしりレッツゴー♪の音感が良すぎて頭から離れなくなる一作。
この映画は現実的に考える、ということを停止して見るべきだと思う。これは夢だ。監督になりたいという夢。出所した妻を喜ばせたいという夢。かっこいいヒロインになりたいという夢。CMのあの子にもう一度会いたい、すきという夢。あの子に殺されたい、という夢。様々な夢が、一人一人の夢が、重なっているから混沌としていて理解できないように見えるけどもポップな音楽とともに流れる血飛沫と豪快なアクションは私たちを裏切らない。グロテスクなものが苦手な人には絶対薦めない映画ですが。私はすきか嫌いかと言われたらすきと答えちゃう映画。